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業務効率化読了 約11分

業務効率化にAIを活用する方法|生成AIの仕事活用を業務別に整理

業務効率化にAIをどう活用するか、情報整理・文書作成・分析などの業務別に解説。AIに任せる作業と人が確認する工程、最初に試す業務の選び方を紹介します。

こんにちは、平岡です。業務効率化にAIを取り入れるなら、最初から業務全体を任せるのではなく、文書の下書きや情報の要約など、作業を小さく切り出すのが現実的です。AIに案を作らせ、人が事実を確かめてから使う工程を決め、小さな業務で試すことが出発点です。

弊社では、AIの導入を「ツールを使うこと」ではなく、今の業務のどの作業を支援させるか決めることから考えています。この記事では、生成AIの仕事活用を情報整理、文書作成、分析などに分け、AIと人の分担を具体的に整理します。

生成AIで業務効率化を進めるときの考え方

生成AIに任せる範囲

生成AIは、文章の下書き、長い資料の要約、アイデアの分類など、材料をもとに案を作る作業に使いやすい一方、出力をそのまま社内外の判断に使う前には人の確認が必要です。営業報告書なら、文章の整形はAIに任せても、売上の数値や顧客との約束を確定するのは担当者、という分担ができます。

たとえばGoogle ドキュメントでは、右上のGemini に相談から、開いている文書や選択した文章の要約、文章の作成・推敲を依頼できます。議事録の要点をまとめたり、社内案内の文面を整えたりする場合も、AIの出力を完成品ではなく確認前の案として扱うと、使いどころが明確になります。

まずは下書きから

AIに任せるのは、要約・分類・文章案などの作成工程。数値や事実、最終的な判断は担当者が確認します。成果物を誰が確認するかまで決めてから使い始めると、導入後の運用を組み立てやすくなります。

業務の流れから活用箇所を見つける

業務を分けて考える

業務全体を一度にAI化するのではなく、作業の流れを「情報収集・整理」「作成・伝達」「確認・共有」に分けます。たとえば営業会議の報告を作る業務なら、商談メモを集める、報告書の形にする、内容を確認して上司に共有する、という工程です。

  • 情報収集・整理:議事録や社内資料から要点を抜き出す。元資料との照合は人が担当。
  • 作成・伝達:報告書やメールの案を作る。宛先や固有名詞、伝える内容を送信前に確認。
  • 確認・共有:抜けや重複を見つけるための観点を並べる。採用する指摘と対応方針は担当者が決定。

最初の対象は、手順がある程度決まっていて、AIの出力を人が見比べられる作業が向いています。顧客対応全体を任せるより、問い合わせメールの返信案だけを作り、担当者が内容を整えて送るほうが、どの工程が変わったのかも確かめやすくなります。

情報収集・整理での生成AIの活用

情報を整理する

社内資料や提供された文章を短くまとめる、複数の情報を分類する、比較する観点を列挙するといった作業は、生成AIの活用候補です。たとえば、取引先から受け取った提案書を社内で検討する場合、「費用」「導入条件」「確認が必要な点」に分けて要点を整理するよう依頼できます。

ただし、要約で重要な条件が抜けたり、資料にない内容が混ざったりする可能性を前提にします。要約を読むだけで終わらせず、金額、納期、契約条件など、判断に影響する箇所は元資料の該当部分に戻って照合します。根拠を示す必要がある説明は、AIの文章ではなく参照元を確認してから社内資料に記載します。

依頼文には、対象となる資料と整理の目的を入れます。「この文章を要約して」だけでなく、「営業部が提案内容を比較するため、費用・導入条件・未確認事項に分け、資料に書かれていないことは推測しない」と指定すると、確認すべき箇所も見つけやすくなります。

文書作成・連絡業務での生成AIの活用

文書作成を支援

メール、報告書、議事録の下書きや文章の校正は、仕事で試しやすい活用例です。入力する材料は、伝える目的、相手、必要な事実、希望する文体など。問い合わせへの返信なら、質問内容と回答に使ってよい情報を渡し、返信案の作成を依頼します。

対象プランのGemini in Gmailには、メールやスレッドの要約、メールの下書き作成、返信文の提案に対応し、日本語で利用できる機能があります。Google Workspace with Geminiのラーニングセンターも、Gmailでメールスレッドを要約したり、プロンプトに基づいてメールの下書きを作成したりできると案内しています。利用時は、アカウントで使える機能を確認したうえで、下書き作成など人が仕上げる作業に活用します。

Google WorkspaceのGeminiでGoogle ドキュメント、スプレッドシート、スライドなどの生成AI機能を使うには、対象となるGoogle WorkspaceまたはGoogle AIプランが必要です。機能の検討では、使いたいサービス名だけでなく、現在の契約で対象機能を利用できるかも導入条件に含めます。

目的:取引先への回答メールの下書き
相手:既存の取引先
使う情報:以下に記載した問い合わせ内容と回答方針のみ
条件:不足情報を推測しない。確認が必要な点は末尾に列挙する
出力:丁寧で簡潔なメール案

送信前には、宛先、会社名・人名、金額や日付、約束する内容、表現の強さを担当者が確認します。AIが自然な文章を作っていても、社内で承認されていない納期や値引きを書いていないかは、別に点検が必要です。

分析・企画・会議後の業務での生成AIの活用

考える作業を支援

販売データや問い合わせ一覧を整理して傾向を見つける、企画の切り口を広げる、会議メモからタスク案を作る、といった作業にも生成AIを使えます。たとえば営業会議のメモから「決定事項」「未決事項」「次回までの作業」を分け、担当者や期限が書かれていない項目を洗い出すよう依頼できます。

数字を含む分析では、AIが示した集計や説明を元データと照合します。対象期間、件数、分類の条件が合っているかを見て、必要なら表計算ソフトで計算し直します。企画案も、実施するかどうかや優先順位をAIに決めさせず、費用、顧客への影響、社内で実行できる体制を踏まえて人が判断します。

  • 傾向整理:対象データと期間を明示し、気づきを候補として出す。集計値は元データで照合。
  • 企画のアイデア出し:対象顧客や解決したい課題を伝え、案を複数の方向から広げる。
  • 会議後のタスク整理:決定事項と未決事項を分け、担当・期限が不明な項目を明示する。

AIに任せる作業と人が確認する工程

人とAIの分担

AIと人の分担は、出力の正確性だけでなく、間違えた場合の影響で決めます。社内向けの文章案なら担当者が修正して使えますが、顧客への回答や金額を含む提案書は、送付前に責任者が内容を確認する工程を設けます。

  • AIが作るもの:要約、分類案、メールや報告書の下書き、確認観点、企画の候補。
  • 人が確かめること:元資料との一致、固有名詞や数値、社内ルールとの整合、宛先と公開範囲。
  • 人が決めること:案を採用するか、優先順位、対応方針、担当者、社外に伝える最終内容。

GoogleはWorkspaceの生成AI機能について、ユーザーの入力と生成された提案は依頼されたサポートの提供に使い、Workspace内のコンテンツを基盤AIモデルのトレーニングに使わないと説明しています。これはサービスに関する説明であり、入力してよい情報の範囲は別に定める必要があります。

個人情報保護委員会は、個人情報を生成AIサービスに入力する場合、特定済みの利用目的の達成に必要な範囲内か確認するよう注意喚起しています。また、個人データを含むプロンプトが応答出力以外の目的で扱われる場合、本人同意なしの入力が個人情報保護法に違反する可能性を示し、機械学習に利用しないこと等の確認を促しています。

個人情報の入力

顧客名や連絡先を含むデータを使う前に、利用目的の範囲内か、サービス側で入力データがどう扱われるかを確かめます。回答を作るだけなら、個人を特定できる情報を除いた形で試せないか検討します。

最初に試す業務の選び方と運用

試す業務を選ぶ

試す業務は、作業内容と期待する変化を説明しやすく、出力を人が確認できるものから選びます。たとえば、毎週作成する営業会議の議事録で「要点整理にかかる時間を減らしたい」と目的を決め、特定の会議メモだけを使って下書きを作ります。

試行前後で、作業時間、修正にかかった手間、成果物を誰がどのように確認したかを記録します。時間が短くなっても、修正や確認にかかる負担が増えていれば、依頼文や対象業務を見直す判断材料になります。効果を比べたうえで、継続するか、条件を変えるか、いったん止めるかを決めます。

利用サービスの条件も運用設計に含めます。OpenAIの案内では、ChatGPT Businessの標準シートは1ユーザー月額25米ドル(月払い)または月額20米ドル(年払い)で、最低2シートが必要です。また、ChatGPT Businessのビジネスデータはデフォルトでモデルの学習に使用しないと説明されています。費用とデータの扱いを、対象業務や利用人数と合わせて比較します。

ガイドラインを確認する際の参照先として、経済産業省のAI事業者ガイドラインは2026年3月31日に第1.2版が掲載されています。利用するサービスのデータ取り扱いと、社内で入力してよい情報の範囲を照らし合わせ、現場で迷わないルールに落とし込みます。

対象業務:営業会議の議事録作成
目的:要点整理にかかる作業を見直す
AIに任せる作業:会議メモから決定事項・未決事項・タスク案を作成
人の確認:発言内容、担当者、期限、社外共有の可否
比較する項目:作業時間、修正の手間、確認漏れの有無
入力情報:社内ルールで利用が認められた情報に限定

まとめ

業務効率化にAIを活用するときは、情報整理、文書作成、分析などの業務を作業単位に分け、AIが作るものと人が確認・判断するものを切り分けます。個人情報や社外への影響がある業務では、入力情報と確認担当者も先に決めておきます。

次の一歩は、議事録や社内報告のように、出力を人が確認できる業務を一つ選ぶことです。目的と確認項目を決めて小さく試し、作業時間だけでなく修正の手間も比べます。AIに任せる工程と人が確かめる工程を決めてから、小さな業務で試すことが、生成AIの仕事活用を進める基本です。

参考・出典

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株式会社meguli

AI×DXで、社会の巡りをよくする。中小企業の現場で使えるAI活用・業務改善の実践情報を発信しています。

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